くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、涙、頭痛、嗅覚障害などが挙げられます。高熱が無い状態でくしゃみ、鼻水、鼻づまりの3つの症状が揃えば、アレルギー性鼻炎といって間違いないでしょう。
アレルギー性鼻炎には、決まった時期に起こる季節性のアレルギー性鼻炎と、一年中通して起こる通年性のアレルギー性鼻炎があります。季節性アレルギー性鼻炎といえば、花粉症が代表的なものになります。
原因となるアレルゲンにはいろいろなものがあります。
また、どんなものでもアレルゲンになる可能性があります。
アレルゲンとして代表的なものには、
などがあります。
また、アレルギー反応が気管で起こると喘息が起こります。
さらに、お肌でアレルギー反応が起こるとアトピー性皮膚炎が起こります。
アレルギー性鼻炎はアレルギー反応が鼻の中で生じているものといえます。そしてこのアレルギー性鼻炎こそが日本を代表するような国民病で、日本人の今では3人に1人がかかっているという説もあります。
当院では、その方に応じた症状を聞いたうえで、その方に必要なアレルギー検査を行います。
(ただし、検査の数字が出なかったからといってアレルギー性鼻炎ではないとは言い切れない場合もあるため注意が必要です。)
当院ではアレルギー性鼻炎の方に対して保険診療で実施できるレーザー治療を実施しています。アレルギー性鼻炎があると、鼻の粘膜にアレルギー反応が起こります。薬は、くしゃみ、鼻水などの症状をある程度は抑えますが、粘膜の腫れには効果がありません。
近年、メスの替わりにレーザーを用いて鼻粘膜を焼灼する手術が行われるようになりました。鼻の中に小さなガーゼを数枚入れて鼻粘膜の表面のみ麻酔し、その後レーザーで焼灼します。出血はほとんどなく、入院の必要がない外来手術です。
痛みもほとんどなく、所要時間は片側10分、両方で20分程度です。手術当日から入浴などの日常生活には特に制限はありませんが、手術当日のみ飲酒しない方が良い、1週間は水泳をしない方が良いといった程度です。
年に1回予防的に治療を実施していただきます。初回手術で約60%の効果がありますが、1回で完全にアレルギーが治るわけではないので、症状が強い方などは1回だけでなく2回実施すると効果的です。2回目の目安としては、初回手術後1ヶ月になります。
ただし、粘膜が再生する際に再び腫れを起こすことがあり、どれくらいの間効果があるかは個人差がありますので、平均して1~2年といったところでしょうか。
手術後1~2週間は鼻の中にカサブタがついて鼻のつまりがひどくなることがありますので、しばらく週に1回程度通院して処置をうけてください。特別な場合を除いて、お薬は手術後必要ありません。
個人差はありますが、痛みや副作用がほとんどなく、短時間で受けられる治療ですので、鼻のアレルギーでお悩みの方は、遠慮なくご相談ください。
手術は中学生以上の方なら可能です。(20分ぐらいの術中、動かないでいられる方)
この手術は健康保険の適応になっています。手術費用は両方の鼻を行った場合、3割負担の方で8,700円、1割負担の方で2,900円です。(この他に別途再診料や処置料が必要です。)
手術は、原則予約制で行っていますので、手術希望の方は、ご希望の日の前日までに予約してください。(電話でも予約可能です)
ハウスダストやダニ・カビなどの通年性のアレルギー性鼻炎の方はご自宅の住環境の改善(掃除やカーペットをフローリングにかえるなど)によって症状を緩和させることが可能です。
薬も必要ですが、できることから始めていくことが大切です。