中耳や耳小骨や頭部その他の先天的な奇形が原因で正常に音を聞きとることができない症状で、外耳道から中耳にかけて原因がある場合の難聴です。
代表的なものは、鼓膜に穴があいてる状態の慢性中耳炎や、中耳に液体(滲出液)がたまる滲出性中耳炎などの場合です。
この伝音難聴の場合には、耳管(じかん)という管で鼻とつながっており、鼻水のばい菌がこの耳管をとおって中耳に悪さをすることで起こることが多いです。
他にも中耳には問題がなくても耳あかが外耳道につまって耳栓のようになり、難聴が起こることがあります。
聴力検査(純音、語音)、ティンパノなどにより難聴の起こっている部分を診断します。
治療法は、中耳炎であればその原因の治療を、感音難聴であれば現在のところ確立された治療法はありませんが、初期の難聴については点滴や薬物療法(ステロイド剤、血管循環改善薬の点滴)によって改善される可能性あります。
ただし、時間が経って難聴が進行してしまうと治らないケースが多いので、早めに受診をしてください。
伝音難聴は場合によっては手術療法をお勧めします。
また、難聴になりますとあらゆる場面で日常生活に支障が出てきます。難聴の程度がひどい場合は補聴器をつけて聞こえを補助することもあります。
聞こえが急に悪くなった場合は早期治療が大切です。可能な限り早めに受診するようにしてください。