当院にてアレルギー性鼻炎(花粉症)のレーザー手術を行っています。
アレルギー性鼻炎があると、鼻の粘膜にアレルギー反応が起こります。薬は、くしゃみ、鼻水などの症状をある程度は抑えますが、粘膜の腫れには効果がありません。
このような場合、以前は鼻の粘膜をメスで切って腫れをとる手術を行っていたのですが、この方法では、出血しますので入院が必要でした。
近年、メスの替わりにレーザーを用いて鼻粘膜を焼灼する手術が行われるようになりました。鼻の中に小さなガーゼを数枚入れて鼻粘膜の表面のみ麻酔し、その後レーザーで焼灼します。出血はほとんどなく、入院の必要がない外来手術です。痛みもほとんどなく、所要時間は片側10分、両方で20分程度です。手術当日から入浴などの日常生活には特に制限はありませんが、手術当日のみ飲酒しない方が良い、1週間は水泳をしない方が良いといった程度です。
初回手術で約60%の効果がありますが、1回で不十分な場合は1ヶ月後に、もう一回追加します。これをあわせると80~90%の方に効果が認められます。
ただし、粘膜が再生する際に再び腫れを起こすことがあり、再生した鼻の粘膜が自分のもっているアレルギーで再び感作され再発する可能性はあります。どれくらいの間効果があるかは個人差がありますので、一概にはいえませんが数年間調子のいい人もおられます。一方毎年、花粉症の時期の前にこの手術をうけられる人もおられます。
手術後1~2週間は鼻の中にカサブタがついて鼻のつまりがひどくなることがありますので、しばらく週に1回程度通院して処置をうけてください。特別な場合を除いて、おくすりは手術後必要ありません。
副作用はほとんどなく比較的簡単に受けられる治療ですので、鼻のアレルギーでお悩みの方は、遠慮なくご相談ください。
手術は中学生以上の方なら可能です。(20分ぐらいの間、動かないことができる方)
この手術は健康保険の適応になっています。手術費用は両方の鼻を行った場合、3割負担の方で8,700円、1割負担の方で2,900円です。
手術は、原則予約制で行っていますので、手術希望の方は、ご希望の日の前日までに予約してください。(電話でも予約可能です)
レーザー治療機器
レーザーといえば痛いというイメージがありますが、実際にはほぼ無痛状態で治療ができます。痛みに弱い方や恐怖心が強い方は注射麻酔も可能です。(保険が適用されます。)